栄養成分表示・方法について
栄養成分表示
消費者庁:食品表示法に基づく栄養成分表示のためのガイドライン
栄養成分表示は、健康で栄養バランスのとれた食生活を営むことの重要性を消費者自らが意識し、商品選択に役立てることで適切な食生活を実践する契機となる効果が期待されています。
1、食品表示基準の対象(表示しようとする食品はどのような食品か?)
食品関連事業者等が、加工食品、生鮮食品又は添加物を販売する場合に適用されます。
(設備を設けて飲食される場合は対象ではありません。)
食品の容器包装に栄養成分表示をする場合、食品表示基準に従って表示をしなければなりません。
業務用食品の場合、栄養成分表示に土江は送り状や納品書等への表示にも適用されます。
※食品表示基準は「食品」に含まれない、医薬品、医薬部外品、ペットフードは適用されません。
【参照】
・食品表示法(平成25年法律第70号)第2条
・食品表示基準(平成27年内閣府令第10号)第1条、第2条
・食品表示基準について(平成27年消食表第139号)(総則関係)1適用範囲
・食品表示基準Q&A(平成27年消食表第140号)第1条関係第2関係
2、表示が必要な栄養成分とは?
一般用加工食品と一般用の添加物は、栄養成分表示が義務付けられています。栄養成分表示が任意である生鮮食品や業務用加工食品においても、表示する場合は食品表示基準に従う必要があります。
【参照】
・食品表示基準 第2条、第3条、第5条、第7条、第12条、第21条、第26条、第32条、第33条、第34条、第41条
・食品表示基準通知(加工食品)
・食品表示基準Q&A 第2条関係、第2章加工食品
ア、一般用加工食品義務表示の栄養成分と任意表示の栄養成分
一般用加工食品は、食品表示基準第3条に規定された、熱量、たんぱく質、脂質、炭水化物、ナトリウム(食塩相当量に換算したもの)の表示が義務付けられています。
栄養表示をしようとする場合について
a.「栄養表示をしようとする場合」の「栄養表示」に該当するもの、該当しないもの
■「栄養表示」に該当するもの
- 健康増進法執行規則(平成15年厚生労働省令第86号)第11条に規定する栄養素及び熱量そのもの
- 栄養成分の総称(ビタミン、ミネラル等)
- 健康増進法執行第11条に規定する栄養素の種類である栄養成分(脂質における不飽和脂肪酸、炭水化物における食物繊維等)
- 栄養成分の別名等(プロテイン、ファット等)
- 栄養成分の構成成分(タンパク質におけるアミノ酸等)
- 栄養成分の前駆体(β-カロチン等)
- その他栄養成分等を示唆する一切の表現(果実繊維、カルシウムイオン等)
■「栄養表示」に該当しないもの
- 原材料又は添加物としての栄養成分名のみ表示
- 食品表示法及びその下位法令以外の法令により義務付けられた栄養成分表示名の表示
- 味覚に関する表示(うす塩味、甘さひかえめ等)
「あま塩」、「うす塩」、「あさ塩」等の表示は、栄養表示として適用対象となります。
b「栄養表示」の考え方における留意点
- 栄養成分が添加されたものではなく、天然に含まれる栄養成分として表示した場合も食品表示が適用される栄養表示に該当するものであること
- 原材料に対し栄養表示を行う場合も食品表示基準が適用される栄養表示に該当する
(例えば青汁飲料におけるケールに含まれる栄養成分について表示した場合、販売に供する食品(最終製品である青汁飲料)について食品表示基準にのっとった表示が必要である)
下記①~⑤のいずれかに該当する場合は表示を省略することができます。
※但し上記aの場合は省略できません。
①容器包装の表示可能面積がおおむね30平方センチメートル以下であるもの
②酒類(酒税法第2条第1項に規定する酒類)
③栄養の供給源として寄与の程度が小さいもの
ア)熱量、たんぱく質、脂質、炭水化物及びナトリウムの全てについて、0と表示することができる基準を満たしている場合
イ)1日に摂取する当該食品由来の栄養成分(たんぱく質、脂質、炭水化物およびナトリウム)の量及び熱量が、社会通念上微量である場合
④極めて短い期間で原材料(その配合割合を含む)が変更されるもの
ア)日替わり弁当(サイクルメニューを除く)等、レシピが3日以内に変更される場合
イ)複数の部位を混合しているため都度原材料が変わるもの
⑤消費税法(昭和63年法律第108号)第9条第1項において消費税を納める義務が免除される事業者が販売するもの(当分の間は、中小企業基本法(昭和38年法律第154号)第2条第5項に規定する小規模企業者が販売するものも含む)
・「消費税法第9条第1項において消費税を納める義務が免除される事業者」に該当されるか否かは、消費税法の判断基準によります。
・食品表示基準附則第6条の規定による「中小企業基本法第2条第5項に規定する小規模企業者」の判断基準は、当該事業年度の前事業年度において常時使用した従業員数が最多となった時点での数とし、当該事業年度の前事業年度の従業員数が20人(商業又はサービス業に属する事業を主たる事業として営む者については、5人)以下である場合は、当該事業年度は栄養成分表示を省略することがでます。また、当該事業年度中に従業員数が20人又は5人を超えた場合は、原則として栄養成分表示の省略は認められません。
イ、一般用生鮮食品
栄養成分 | 一般用生鮮食品における基準 |
---|
食品表示基準第3条に規定される栄養成分及び熱量 | 任意で表示することが出来る 表示する場合、熱量、たんぱく質、脂質、炭水化物、ナトリウム(食塩相当量に換算したものを表示)の5つを必ず表示すること |
食品表示基準第3条に規定がなく、食品表示基準別表第9に掲げられた栄養成分 | 任意で表示することが出来る- ①表示しようとする栄養成分と共に、熱量、たんぱく質、脂質、炭水化物、ナトリウム(食塩相当量に換算したものを表示)の5つも必ず表示すること
- ②容器包装に、これらの栄養成分を表示する場合、栄養成分表示にも表示した栄養成分の量を必ず表示すること
|
上記以外で、栄養成分の総称、その他構成成分、前駆体その他これらを示唆する表現を表示しようとしたとき | 表示する場合、熱量、たんぱく質、脂質、炭水化物、ナトリウム(食塩相当量に換算したものを表示)の5つを必ず表示すること |
例)例えばほうれん草の印刷包装物に栄養成分の総称「ビタミン・ミネラル」が表示されている場合は栄養成分表示は必ず表示することになります。
一般用の添加物
栄養成分 | 一般用生鮮食品における基準 |
---|
食品表示基準第3条に規定される栄養成分及び熱量 | 原則、必ず表示すること |
食品表示基準第3条に規定がなく、食品表示基準別表第9に掲げられた栄養成分 | 任意で表示することが出来る なお、容器包装に、これらの栄養成分を表示する場合、栄養成分表示にも表示した栄養成分の量を必ず表示すること |
一般用の添加物における栄養成分表示を省略できる場合又は表示を要さない場合
a.「栄養表示をしようとする場合」の「栄養表示」に該当するもの、該当しないもの
■「栄養表示」に該当するもの
- 健康増進法執行規則(平成15年厚生労働省令第86号)第11条に規定する栄養素及び熱量そのもの
- 栄養成分の総称(ビタミン、ミネラル等)
- 健康増進法執行第11条に規定する栄養素の種類である栄養成分(脂質における不飽和脂肪酸、炭水化物における食物繊維等)
- 栄養成分の別名等(プロテイン、ファット等)
- 栄養成分の構成成分(たんぱく質におけるアミノ酸等)
- 栄養成分の前駆体(β-カロチン等)
- その他栄養成分等を示唆する一切の表現(果実繊維、カルシウムイオン等)
■「栄養表示」に該当しないもの
- 原材料又は添加物としての栄養成分名のみ表示
- 食品表示法及びその下位法令以外の法令により義務付けられた栄養成分表示名の表示
- 味覚に関する表示(うす塩味、甘さひかえめ等)
「あま塩」、「うす塩」、「あさ塩」等の表示は、栄養表示として適用対象となります。
は省略できませんが次の①~③のいずれかに該当する場合は表示を省略できます。
①容器包装の表示可能面積がおおむね30平方センチメートル以下であるもの
②栄養の供給源として寄与の程度が小さいもの
③消費税法(昭和63年法律第108号)第9条第1項において消費税を納める義務が免除される事業者が販売するもの
(当分の間は、中小企業基本法(昭和38年法律第154号)第2条第5項に規定する小規模企業者が販売するものも含む)
エ、業務用加工食品、業務用生鮮食品、業務用の添加物
栄養成分 | 一般用生鮮食品における基準 |
---|
食品表示基準第3条に規定される栄養成分及び熱量 | 任意で表示することが出来る 表示する場合、熱量、たんぱく質、脂質、炭水化物、ナトリウム(食塩相当量に換算したものを表示)の5つを必ず表示すること |
食品表示基準第3条に規定がなく、食品表示基準別表第9に掲げられた栄養成分 | 任意で表示することが出来る- ①表示しようとする栄養成分と共に、熱量、たんぱく質、脂質、炭水化物、ナトリウム(食塩相当量に換算したものを表示)の5つも必ず表示すること
- ②容器包装(業務用加工食品、業務用生鮮食品の場合、送り状、納品書等又は規格書等も含む。)に、これらの栄養成分を表示する場合、栄養成分表示にも表示した栄養成分の量を必ず表示すること
|
栄養成分表示の方法等
・栄養成分表示は、食品表示基準別記様式2又は3により表示します。
・文字の大きさ等は、食品表示基準で規定された他の表示事項と同様、食品表示基準第8条の規定に従います。
【参照】
・食品表示基準 第8条
・食品表示基準通知(加工商品)5表示の方式
・食品表示基準Q&A 第8条関係
栄養成分表示の様式(食品表示基準別記様式2又は3)
食品表示基準第3条で規定された栄養成分(たんぱく質、脂質、炭水化物、ナトリウム(食塩相当量に換算したもの))及び熱量を表示する場合は食品表示基準別記様式2、これ以外の栄養成分も伏せて表示する場合は食品表示基準別記様式3により表示をします。同様式中の栄養成分及び熱量の順番を変更してはいけません。
1包装が1食分である食品等、1食分の量を適切に設定できる食品については、食品単位を1食分とすることが望ましいです。食品単位を1食分とする場合、当該1食分の量を伏せて表示します。この場合の1食分の量は通常人が当該食品を1回に摂食する量として、事業者等が決めた量とします。
食品表示基準別記様式2
栄養成分表示 |
---|
食品単位あたり |
---|
熱量 | kcal |
たんぱく質 | g |
脂質 | g |
炭水化物 | g |
食塩相当量 | g |
①必ず【栄養成分表示】と表示します。
②食品単位は、100g、100ml、1食分、1包装、その他の1単位のいずれかを表示します。(1食分である場合、1食分の量を併記して表示します)
食品表示基準別記様式3
栄養成分表示 |
---|
食品単位あたり |
---|
熱量 | kcal |
たんぱく質 | g |
脂質 | g |
-飽和脂肪酸 | g |
-n-3系脂肪酸 | g |
-n-6系脂肪酸 | g |
コレステロール | mg |
炭水化物 | g |
-糖質 | g |
-糖類 | g |
-食物繊維 | g |
食塩相当量 | g |
上記以外の別記第9に掲げた栄養成分 | mg又はµg |
糖質又は食物繊維いずれかを表示しようとする場合、炭水化物の内訳として糖質及び食物繊維の量の両方を表示します。
ナトリウム塩を添加していない食品又は添加物について、食塩相当量に加えてナトリウムを表示しようとする際は、「食塩相当量」を「ナトリウム(食塩相当量)」等に代えて表示します。
単位は食品表示基準別表第9第2欄に掲げられた単位を表示します。(参照P46~P48)
※義務表示となっている栄養成分以外で表示しないものについては、この様式中当該成分を省略します。
食品表示基準に規定されている基準値等
たんぱく質 | クロム | ビタミンA |
脂質 | セレン | ビタミンB1 |
飽和脂肪酸 | 鉄 | ビタミンB2 |
n-3系脂肪酸 | 銅 | ビタミンB6 |
n-6系脂肪酸 | ナトリウム | ビタミンB12 |
コレステロール | マグネシウム | ビタミンC |
炭水化物 | マンガン | ビタミンD |
脂質 | モリブデン | ビタミンE |
糖類 | ヨウ素 | ビタミンK |
食物繊維 | リン | 葉酸 |
亜鉛 | ナイアシン | 熱量 |
カリウム | パントテン酸 |
カルシウム | ビオチン |
食品表示基準別記様式2又は3と同様程度に分かりやすく一括して表示する例
栄養成分表示(食品単位当たり)/熱量 kcal、たんぱく質 g、脂質 g、炭水化物 g、食塩相当量 g
例② 食品表示基準別記様式3の様式で表示することが困難な場合、分割した様式で表示することができます。
例②の表示が困難な場合、横に並べて表示することができます。
栄養成分表示(食品単位当たり)/熱量 kcal、たんぱく質 g、脂質 g(飽和脂肪酸 g)、炭水化物 g(脂質 g、食物繊維 g)、食塩相当量 g
表示に用いる名称及び表示の単位
栄養成分表示において、栄養成分名は食品表示基準別表第9第1欄に掲げる栄養成分名で表示しなければなりません。また、表示の単位は同表第2に掲げる単位で表示しなければなりません。
但し、下記については表示可能です。
【参照】
・食品表示基準 第2条、第3条、第5条、第7条、第12条、第21条、第26条、第32条、第33条、第34条、第41条
・食品表示基準通知(加工食品)
・食品表示基準Q&A 第2条関係、第2章加工食品
・熱量にあっては、「エネルギー」
・たんぱく質にあっては、「蛋白質」、「たん白質」、「タンパク質」、「たんぱく」、「タンパク」
・ミネラルにあっては、元素記号 例)カルシウムはca、鉄にあたってはFe、ナトリウムについてはNa
・ビタミン(ナイアシン、パントテン酸、ビオチン及び葉酸を除く。)にあってはビタミンの略語Ⅴ
・kcalはキロカロリー、gはグラム、mgはミリグラム、μgはマイクログラム
表示値の桁数
ア、最小表示の位
栄養成分表示に表示する値は必ず下記の最小表示の位まで表示しなければなりません。
最小表示の位 | 栄養成分名 |
---|
1の位 | たんぱく質(※1)、脂質(※1)、飽和脂肪酸(※1)、コレステロール、炭水化物(※1)、糖質(※1)、糖類(※1)、食物繊維、カリウム、カルシウム、クロム、セレン、ナトリウム、マグネシウム、モリブデン、ヨウ素、リン、ナイアシン、ビオチン、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンK、葉酸、熱量(※1) |
---|
小数第1位 | n-3系脂肪酸、n-6系脂肪酸、亜鉛、鉄、銅、食塩相当量(※2)、マンガン、パントテン酸、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンD、ビタミンE |
---|
なお、最小表示の位より下げて表示することも可能です。その場合は、その下の位を四捨五入して表示します。
イ、最小表示の位に満たない場合であって、「0と表示することができる量」以上ある場合上記ア、の表中、※1、※2の栄養成分及び熱量は、100g(飲用に供する液状の食品にあっては100ml)当たりで「0と表示することができる量」以上ある場合、食品単位当たりの表示地において最小表示の位に満たない場合であっても、「0」と表示はできません。表示の位を下げ、有効数字1桁以上表示してください。
※1 1の位に満たない場合であって、「0と表示することができる量(食品表示基準別表第9第5欄)」以上であるときは、有効数字1桁以上とします。
※2 少数第1位に満たない場合にあって、ナトリウムの量が「0と表示することができる量(食品表示基準別表第9 第5欄)」以上であるときは、有効数字1桁以上とします。なお、食塩相当量を「0」と表示できる場合には、「0.0」、「0」と表示しても差し支えありません。
例)ナトリウムの量が100g当たり5mg、食品単位が100g当たりの場合
(ナトリウムの「0」と表示することができる量は、100g当たり5mg未満)
食塩相当量は、換算すると
食塩相当量(g/100g)=5(mg/100g)*2.54÷1,000=0.0127g/100g
表示の方式等における留意事項
ア、栄養成分の量及び熱量の表示
・栄養成分表示は、販売される状態における可食部分の栄養成分の量及び熱量を表示します。
・水等を加えることによって、販売時と摂食時で重量に変化があるもの(粉末ジュース、粉末スープ等)においても販売時の栄養成分の量及び熱量で表示します。
・調理により栄養成分の量が変化するもの(米、乾めん、塩抜きをする塩蔵品等)は、販売時の栄養成分の量に加えて、標準的な調理方法と調理後の栄養成分の量を併記することが望ましいです。
イ、ナトリウムの量の表示
・加工食品、添加物において、ナトリウム塩を添加していない食品以外は、ナトリウムの量は表示禁止事項です。容器包装(栄養成分表示枠内以外も含む。)にナトリウムの量は表示できません。
・生鮮食品、ナトリウム塩を添加していない加工食品、添加物において、ナトリウムの量を表示したい場合、食品表示基準別記様式3の「食塩相当量」を「ナトリウム(食塩相当量)」等に代えて表示します。
栄養成分表示 |
---|
食品単位あたり |
---|
熱量 kcal |
たんぱく質 g |
脂質 g |
炭水化物 g |
ナトリウム g |
(食塩相当量 g) |
ウ、複数の食品が同じ容器包装に入っている場合の表示方法(ア)通常一緒に食される食品がセットで同じ容器包装に入っている場合
セットで販売され、通常一緒に食される食品(即席めん等におけるめん、かやく、スープの素、ハンバーグセットにおけるハンバーグとソース等)の表示については、セット合計の含有量を表示します。
これに併せて、セットを構成する個々の食品についても、含有量を表示することは差し支えありません。
(イ)それぞれ独立した食品が詰め合わせされている場合
個別の構成要素である食品について独立して表示します。表示はそれぞれの食品ごと外装に表示します。
但し、詰め合わせ品の一つ一つに表示があり、外装からその表示が見える場合、改めて外装に表示する必要はありません。
食品表示基準に定めがないものを表示する場合
栄養成分表示の枠内に表示できる成分は、食品表示基準別表第9に掲げられた栄養成分及び熱量のみです。
それ以外の成分を表示したい場合、科学的根拠に基づき、事業者の責任において、栄養成分表示と区別して栄養成分表示に近接した箇所に表示することが望ましいです。
但しトランス脂肪酸については、「トランス脂肪酸の情報開示に関する指針」(平成23年2月21日消費者庁)に基づき、食品表示基準別記様式3に示されている飽和脂肪酸の次(N-3系脂肪酸、N-6系脂肪酸も表示する場合はその次)に、脂質より1字下げて枠内に表示してください。
例)
栄養成分表示 |
---|
食品単位あたり |
---|
熱量 kcal |
たんぱく質 g |
脂質 g |
炭水化物 g |
ナトリウム g |
(食塩相当量 g) |
コラーゲン 表示単位 |
栄養成分表示 |
---|
食品単位あたり |
---|
熱量 kcal |
たんぱく質 g |
脂質 g |
-飽和脂肪酸 g |
-トランス脂肪酸 g |
炭水化物 g |
ナトリウム g |
(食塩相当量 g) |
表示値の種類
・許容差の範囲内にある一定の値または、下限値及び上限値による表示があります。
・栄養強調表示をする場合や栄養機能食品等を除き、合理的な推定により得られた値を表示することもできます。
【参照】
・食品表示基準 第3条
・食品表示基準通知(加工食品)
・食品表示基準Q&A 第3条関係
ア、一定の値による表示
(ア)許容差の範囲内にある一定の値
表示した一定の値を基準とし、食品表示基準別表第9第3欄(上記255より)に掲げる方法で得られた値が、同表の第4欄に掲げる許容差の範囲内にある必要があります。
表示地は、意図的に操作されるべきではありませんが含有量の表示に際しては、必ず分析を行わなければならないものではなく、結果として表示された含有量が許容差の範囲内であれば食品表示基準違反にはなりません(許容差の範囲については別途)
(イ)合理的な推定により得られた値
必ずしも、表示された一定の値が許容差の範囲内にある必要はありませんが、合理的な説明ができることが必要です。また、合理的な推定により得られた値であること示す表示と、根拠資料の保管が必要です。
(ウ)0と表示することができる量
食品表示基準別表第9第5欄に掲げる「0と表示することができる量」未満の場合、栄養成分表示の表示値を「0」とすることも可能です。栄養成分表示枠内の表示値を「0」と表示するだけでは栄養強調表示となりませんので、合理的な推定により得られた一定の値での表示も可能ですが、国や地方公共団体が行う検査等において、食品表示基準別表第9第3欄に掲げる方法で得られた値が「0と表示することができる量」以上であった場合、食品表示基準違反となります。
なお、「0」と表示することができる量未満であった場合に、必ず「0」と表示しなければならないということではありません。
「0と表示することができない例」
原材料のバラツキや調理時の条件等により、「0と表示することができる量」以上になることがある場合。
イ、下限値及び上限値による表示
表示された下限値及び上限値の範囲内に、食品表示基準別表第9第3欄に掲げる方法で得られた値がある必要があります。
ウ、上記ア、イを併用する場合
栄養成分によって、表示値の種類を代えて表示することは可能です。
栄養成分表示 |
---|
食品単位あたり |
---|
熱量 kcal |
たんぱく質 ■~▲g |
脂質 g |
炭水化物 g |
(食塩相当量 g) |
食塩相当量は推定値 |
一定の値と、下限値及び上限値による表示の混在も可能。
食塩相当量のみが、合理的な推定値により得られた一定の値の場合、そのことがわかるように表示します。
範囲内にある値の考え方
販売されている期間中、どの商品を取っても、一定の値の場合は許容差の範囲内にある必要があります。
例えば、栄養成分が変化したりバラツキがある場合は、注意が必要です。
許容差の範囲
ア、許容差の範囲の規定
「許容差の範囲内にある一定の値」を表示する場合、販売されている期間中、どの商品を取っても、食品表示基準別表第9第3欄に掲げる方法により得られた値が表示値の許容差の範囲内にある必要があります。
国や自治体が行う検査等においては、「食品表示基準について別添栄養成分等の分析方法等」に従い、食品表示基準別表第9第3欄に掲げる方法が用いられますが、表示値に対する食品表示基準別表第9第3欄に掲げる方法で得られた値の比率が許容差の範囲外であった場合、食品表示基準違反となります。
表示値に対する食品表示基準別表第9第3欄に掲げる方法で得られた値の比率(%)=
食品表示基準別表第9第3欄に掲げる方法により得られた値÷表示値×100-100
■許容差の範囲(食品表示基準別表第9から)
栄養成分及び熱量 | 許容差の範囲 |
---|
たんぱく質、脂質、飽和脂肪酸、n-3系脂肪酸、n-6系脂肪酸、コレステロール、炭水化物、糖質、糖類、食物繊維、ナトリウム、熱量 | プラスマイナス20% |
亜鉛、カリウム、カルシウム、クロム、セレン、鉄、銅、マグネシウム、マンガン、モリブテン、ヨウ素、リン、ビタミンA、D、E、K | プラス50%マイナス20% |
ナイアシン、バントテン酸、ビオチン、ビタミンB1、B2、B6、B12、C、葉酸 | プラス80%マイナス20% |
なお、含有量が極めて少ない製品の場合、ほんのわずかな成分の変動であっても、この範囲から外れてしまうこととなる為、下記の栄養成分及び熱量においては、低含有食品の場合の許容差の範囲が設定されています。
■低含有食品の場合の許容差の範囲
栄養成分及び熱量 | 該当する含有量 (当該食品100g当たり(清涼飲料水等にあっては100ml当たり)) | 許容差の範囲 |
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たんぱく質、脂質、炭水化物、糖質、糖類 | 2.5g未満 | プラスマイナス0.5g |
飽和脂肪酸 | 0.5g未満 | プラスマイナス0.1g |
コレステロール、ナトリウム | 25mg未満 | プラスマイナス5mg |
熱量 | 25kcal未満 | プラスマイナス5kcal |
なお、含有量が極めて少ない製品の場合、ほんのわずかな成分の変動であっても、この範囲から外れてしまうこととなる為、下記の栄養成分及び熱量においては、低含有食品の場合の許容差の範囲が設定されています。
イ、栄養強調表示の基準値と許容差の範囲
表示した一定の値が許容差の範囲内であっても、栄養成分の補給ができる旨及び栄養成分又は熱量の適切な摂取ができる旨の表示における基準値を満たさない場合、食品表示基準違反となります。
栄養機能食品の基準値(上限値、下限値)の考え方も同様です。
合理的な推定により得られた一定の値栄養成分に関する品質管理が十分になされていない等の理由により、合理的な推定により得られた一定の値を表示する場合、合理的な推定により得られた値であることを示す表示と、根拠資料の保管が必要です。
①合理的な推定により得られた値である表示
表示された値が食品表示基準別表第9第1欄の区別に応じた同表第3欄に掲げる方法によって得られた値とは一致しない可能性があることを示す表示が必要となります。この表示は、次のいずれかの文言を含む必要があります。
ア「推定値」
イ「この表示値は目安です。」
なお、消費者への的確な情報提供を行う観点から、例えば「日本食品標準成分表2015の計算による推定値」、「サンプル品分析による推定値」等、表示値の設定根拠等を追記することは差し支えありません。
上記の文言の表示は、食品表示基準別記様式2又は3に近接した場所に表示しなければなりません。
②根拠資料の保管
表示された値の設定の根拠資料を保管してください。
ア.内容
例えば、最新版の日本食品標準成分表からの計算値やサンプル品の分析値等が考えられるが、行政機関等の求めに応じて説明ができる資料として、次の例を参考に判断してください。
(ア)分析値の場合
・分析試験成績所
・季節間、個体間、期限内の栄養成分等の変動を把握するために十分な数の分析結果
・表示された栄養成分等の含有量を担保するための品質管理に関する資料 (イ)計算値の場合
・採用した計算方法
・引用したデータベースの名称
・原材料について、配合量が重量で記載されたレシピ
・原材料について、その栄養成分等の含有量を示す妥当な根拠に基づくデータ
・調理加工工程表
・調理加工前後における重量変化率に関するデータ イ.保管方法
文書、電子媒体のいずれの方法でもかまいません。
ウ.保管期間
その資料を基に表示が行われる期間。販売を修了する製品については、最後に製造した製品の賞味(消費)期限が経過するまでの間
エ.その他
定期的に確認を行うことが望ましいです。
下記の場合、合理的な推定により得られた一定の値の表示はできません。
・栄養成分の補給ができる旨の表示、栄養成分又は熱量の適切な摂取ができる旨の表示をする場合
・糖類を添加していない旨の表示又はナトリウム塩を添加していない旨の表示をする場合
・栄養機能食品
・特定保健用食品
・機能性表示食品(ただし、生鮮食品は除く。) 分析により表示値を求める場合・国や地方公共団体が行う検査等においては食品表示基準別表第9第3欄に掲げる方法が用いられます。
・分析によって表示値を求める際は、背品の原料の個体間差、季節間差、生産地間差、生産者間差等の変動要因を把握・考慮する必要があります。
【参照】
食品表示基準通知別添 栄養表示関係「栄養成分等の分析方法等」
食品表示基準Q&A 第3条関係 分析以外の方法により表示値を求める場合・類似性の高い食品がデータベース等にある場合、その値を用いて計算する等、分析以外でも表示値を求めることができます。
・参照に適したデータベース等の例や、参照するのに適切ではない事例を踏まえて、データベース等から値を参照したり、計算したりします。
【参照】消費者庁:食品表示に基づく栄養成分表示のためのガイドライン食品表示基準通知(加工食品) 1義務表示事項 (5)栄養成分の量及び熱量