製造者 加工者 輸入者 販売者(加工食品の食品関連事業者)の表示について

加工食品の食品関連事業者の表示について

加工食品の食品関連事業者の表示については、2つの規定による表示が義務付けられています。

①表示責任者の表示…消費者などがその商品に対する問い合わせ等を行う為に必要な表示として、表示内容に責任を持つ者の 氏名または名称及び住所を表示することを規定している。
②製造者などの表示…衛生上の危害が発生した場合の問い合わせ先としての機能を有することから、製造所又は加工所の所在 地及び製造者又は加工者の氏名又は名称についても表示することを規定している。


①②は目的が異なる為、どちらも適切な表示名での表示が必要だが、表示責任者の氏名又は住所と、製造所又は加工所の所在 地及び製造者又は加工者の氏名又は名称が同一である場合には、表示責任者の氏名又は名称及び住所を表示することで、両 規定を満たしているものとしています。
原則として、食品関連業者のうち、表示内容に責任を持つ者の氏名又は名称及び住所を事項名を付して、枠内に表示し、製 造所又は加工所の所在地及び製造者又は加工者の氏名又は名称を事項名を付して、枠外の近くに表示する。どちらが表示責 任者であるか合意の上、両方枠内に表示することも可能です。

表示内に記載する場合の定義(事項名)について
・その製品の製造業者である場合…「製造者」
・加工業者である場合…「加工者」
・輸入業者である場合…「輸入者」
と記載します。
これらの者に代わって販売業者が表示責任者となる場合…「販売者」
と表示する。

製造者 加工者 販売者(加工食品の食品関連事業者)の関係性について

表示責任者として、事項名付きで表示する場合の事項名の見分け方について説明します。

製造者と加工者の違い

ハムを例に挙げると、
・食肉からハム(加工食品)を製造する…製造者
・加工食品のハムの形態変更(スライスやブロック体への整形など)をする…加工者

と判別します。

「加工」の範囲(基準)については「食品表示基準Q&A」に明記されていますので、下記を参照ください(消費者庁 食 品表示基準Q&A、総則-15より抜粋)
上記の加工を超える変化を製造といいます。

製造と加工についての違いを簡単にイメージとしてまとめると、
・すでにあるものに軽く手を加える(上記の範囲基準)…加工
・原料より異なるものに変える…製造

と覚えておくといいと思います。

例外もありますが、加工食品は原料の名前を残しているイメージがあります。
スライスハム、ブロックベーコン、ひきわり大豆、炙りサーモンなど


販売者が表示責任者の場合

・ハムを製造し、そのまま販売する場合…表示は、販売者(表示責任者の場合)と製造者
・仕入れたハムをスライスハムに加工し、販売する場合…表示は、販売者(表示責任者の場合)と加工者

の表示が必要となります。

表示責任者の表示は勿論ですが、最終的に衛生状態を変化させている製造者、加工者の表示も義務付けられています。 仮に、製造者が表示責任者となり、その後別で加工をしている商品であれば、製造者と加工者の表示が必要となります。 食肉から1社でスライスハムを作る場合は、製造者になります。

製造者や加工者、販売者は上記の通りですが、食品の一括表示内には、【製造所】や【加工所】のような【者】ではなく 【所】という表記もあります。
この違いに関しては、製造をした場所を例として、
・製造者は食品の製造及び表示、販売までしている。
・製造所は食品の製造のみを行っている。(表示と販売は別の会社がしている)

とされています。

結論としては、「製造所」と「製造者」の違いは簡単に言うと表示に対する責任があるかないかの違いとなっています。 製造所の表記では責任の所在がわからないので、同時に販売者などの表示責任者を記載する必要があります。 一括表示を作成する際は、気を付けておきたい部分ですね。

輸入者/輸入製品の表示について

輸入製品について
 輸入した製品の表示義務は、製品輸入した場合は輸入者に、バルクの状態で輸入されたものを国内で小分け包装した場合は小分け包装した者に表示義務があります。この場合の輸入者とは、輸入した製品の表示内容について日本国内で責任を持つ者となります。
 また、販売業者が当該製品の表示内容に責任を持つ旨合意がなされている場合には、当該販売業者が表示責任者となることもできます。ただし、この場合、別途、製造所又は加工所の所在地(輸入業者の営業所の所在地)及び製造者又は加工者の氏名又は名称(輸入業者の氏名又は名称)を表示することが必要です。なお、表示責任者と、製造所等の所在地等とが同一である場合には、表示責任者の氏名又は名称及び住所を表示することで両規定を満たしているものとみなされます。この場合、「加工者」、「輸入者」等の事項名については、食品表示基準に基づく表示が必要です。



製造所固有記号について

 製造所の所在地及び製造者の氏名又は名称は、原則として同一製品を二以上の製造所で製造している場合に、製造者又は製造者と販売者(乳、乳製品及び乳又は乳製品を主要原料とする食品を販売する者を除く。)が連名で消費者庁長官に届け出た製造所固有記号による表示をすることができます。
同一製品に該当しないものとして、

①原材料及び添加物の配合が同一であるが、内容量が異なるもの
②通常パッケージと異なり、キャンペーンや季節仕様のデザインが印刷されているもの


二以上の製造所とは

①自社の二以上の工場で製造している場合
②他社に製造を委託して二以上の工場で製造している場合
③自社の工場と他社に製造を委託した工場で製造している場合


となっておりますので、注意が必要です。

表示方法として、
・製造者又は販売者の住所、氏名又は名称の次に、「+」を冠して表示することを原則とします。
  また、製造所固有記号を使用する場合、次のいずれかの事項を表示する必要があります。
  (1)製造所所在地等の情報提供を求められたときに回答する者の連絡先
  (2)製造所所在地等を表示したWebサイトのアドレス等
  (3)当該製品の製造を行っている全ての製造所所在地等
・製造所固有記号の届出(新規・更新・変更・廃止)は、食品関連事業者が製造所固有記号制度届出データベースにおいてオンライン手続により行う必要があります。
・届出者(製造所固有記号の届出において基本情報を登録すべき食品関連事業者)は、表示内容に責任を有する製造者※1又は販売者※2です。

※1 乳にあっては乳処理業者(特別牛乳にあっては、特別牛乳搾取処理業者)
※2 乳、乳製品及び乳又は乳製品を主要原料とする食品を販売する者を除く。



食品別ラベル表示最新事例

お役立ち資料・動画

まとめて印刷したい方におすすめ!食品表示の基本知識集

食品表示における基本ルールや表示する際の注意点など、食品表示における基礎をわかりやすく解説します。

新食品表示の変更点
チェック表

「新食品表示制度」のチェック表を作成しました。漏れのないように、新表示に移行しましょう!

テイクアウトを始める方へ弁当・惣菜の食品表示

新型コロナの影響で、テイクアウトを始められた皆さまへ。弁当・惣菜の食品表示についてまとめました。

シール・パッケージ制作をご検討中の方へ

バナー:食品表示ラベル作成します バナー:食品表示ラベル作成します バナー:食品表示反映の箱作成します バナー:食品表示反映の箱作成します バナー:食品表示反映の包材作成します バナー:食品表示反映の包材作成します

食品表示.comのお役立ちコンテンツ

バナー:食品表示のお役立ち資料ダウンロードできます。 バナー:食品表示のお役立ち資料ダウンロードできます。 ラベル印刷・シール印刷.comをご紹介 ラベル印刷・シール印刷.comをご紹介
バナー:まずは知っておこう!食品表示の基本 バナー:まずは知っておこう!食品表示の基本 バナー:基本をおさえたら、次はこちら!個別の食品表示例 バナー:基本をおさえたら、次はこちら!個別の食品表示例

当サイトは、消費者庁の 「食品表示基準」 「食品表示法等(法令及び一元化情報)」 「食品表示基準Q&A」 「早わかり食品表示ガイド(事業者向け)」 を参照し作成しております。実際に食品表示ラベルを作られる際には、消費者庁で定められている食品表示基準を確認し、作成してください。 当ホームページに掲載された情報または、本ウェブサイトを利用することで生じた、いかなるトラブル・損失・損害などに対して、当社は一切責任を負いかねます。

消費者庁 食品表示企画課

ホームページ
https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/

〒100-8958
東京都千代田区霧が関3-1-1 中央区合同庁舎4号館6F

消費者庁食品表示企画課

TEL : 03-3507-8800(代表)

食品表示の相談・被疑情報の受付窓口(各都道府県)

ホームページ
https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/information/contact/prefectures/