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輸出用商品の表示ラベル比較(インド編)

2025年11月27日

目次

将来性のあるインド(インドの現状)

皆さんご存じだと思いますが、インドは2023年時点で中国を抜き、世界最大の人口(約14億人)になっています。
今後も、2,000万人/年の人口増が見込まれている魅力的な国です。

国は28州から構成されており、ヒンドゥー教・イスラム教・キリスト教など多様な宗教とともに、ヒンディー語・英語以外、22の指定言語がある多様性の国になります。

インドの国内総生産(GDP)は2021年には3兆1,700億ドルとなり、世界第5位の規模です。
特にIT産業やサービス業の成長が牽引していますが、実は労働力人口の約50%が農業に従事しています(GDPに占める農業の割合は17%程度)
また、購買力平価(PPP)で見ると約8.6兆ドルになっており、アメリカ、中国に次ぐ第3位の経済大国です。
所得に関して、中間層の人口も増加しており、これに伴って消費市場も今後の成長が見込まれます。

教育制度は、憲法において「教育を受ける権利」が基本的人権とされ、6歳から14歳までの子どもには無料で提供されています。
その結果、IT分野やエンジニアリング分野で優れた人材を排出しており、今後も投資を増やすことから、特にSTEM(科学、技術、工学、数学)の分野で優れた人材が多くなっていくことも予想されます。

インドへの輸出商品とその課題

インドへ輸出する際には、FSSAI(インド食品安全基準局)を理解する必要があります。

FSSAI(正式名称:Food Safety and Standards Authority of India):インド国内で食品の製造・販売・輸入を規制する政府機関のことで、①食品の安全基準策定・施行、②輸入食品の検査・認可、③食品事業者(FBO)の登録・ライセンス発行、④不適合食品の流通防止などが主な業務となっています。

インド輸出へ向いている商品と向いていない商品

【向いている商品】高級志向・健康志向の食品

  1. 茶・緑茶・ハーブティー
  2. スナック菓子・即席加工食品
  3. サプリメントや低糖質食品
  4. 水産物(特に加工品)

*FSSAIのライセンスや、現地の施設登録が必要なものがあります

【向いていない商品】

  1. 乳・乳製品
  2. 肉類・肉加工品(家禽・魚含む)
  3. 乾燥卵・卵加工品
  4. 香辛料・ナッツ類

*製造施設登録制度(乳製品・肉類・卵・栄養補助食品など)は2024年から厳格化。対象品目は必ず事前登録が必要となります。

商品によって輸出国政府を通じて施設登録が必要で、未登録施設からの輸出が不可のものもあります。現地工場を持たない場合は、日本国内の製造施設を農林水産省経由でインド政府に登録する必要があり、時間を要することもあります。

インド向け輸出品の表示について

●インド(表示ラベルは、英語もしくはヒンディー語で記載)

  • 製品名:一般的名称を記載
  • 原材料リスト:重量順に記載。添加物はカテゴリー名+INS番号で表示
  • 栄養成分表示(100gまたは100mlあたり)

    • エネルギー(kcal)
    • たんぱく質
    • 脂質(飽和脂肪酸、トランス脂肪酸を含む)
    • 炭水化物(糖類を含む)
    • 食物繊維
    • ナトリウム(食塩相当量)
  • アレルゲン表示:乳、卵、魚、甲殻類、ナッツ、小麦、大豆などを明記
  • ベジタリアン・ノンベジマークの記載緑色の丸(ベジタリアン)・赤色の丸(ノンベジタリアン)
  • 原産国表示:必ず「Product of Japan」と記載
    非原産材料(日本で生産・製造された原材料)を少しでも使うと「Product of Japan」とは認められない
  • 製造者名・住所:輸出者情報を明記
  • 賞味期限/消費期限「Best Before」または「Use By」の表記が必要で、日・月・年の順で
  • 残存賞味期限の基準:インドでは輸入時点で少なくとも残り60%以上の賞味期限が残っていることが求められるケースが多く、輸送時間を勘案すると国内製造時の賞味期限が1年以上のものでないと、通関で止められる場合がある。

最後に

インドでは、都市部で日本食レストランの出店も年々増えつつあり認知度もあがっていることから、今後も期待出来る市場です。
インド市場は巨大で非常に魅力的ですが、FSSAI認可取得が最大のハードルです。
逆に言えば、ここをクリアすれば都市部の富裕層や健康志向層に大きなチャンスがあります

細かい規制等がありますので、各商品にあった必要事項を理解し、表示作成等を行っていかれることをお勧めいたします。

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